教育実習①
母校での教育実習も明日で終わり。
なんだかあっという間の一週間だったな。
美香は廊下を職員室に向かいながら微笑む。
教師という職業に憧れていた。そのためだろうか。
普段はそのままにしている肩の下10cmほどの髪をポニーテールにまとめ、
コンタクトレンズをフレームレスの眼鏡にかけかえている。
「先生」
先ほどの授業で判らないところがあるという。放課後にでも、生徒指導室で
教えてくれないかという。若く可愛い男の子の申し出に、快く答えた。
あぁ、教育ってこういうことなのね。
生徒指導室は、校舎の外れにあった。10畳ほどの部屋に応接セット、
壁には資料が並んでいる。窓はあるものの、木々に阻まれ校庭を見ることが
できない。生徒指導室に入った時、生徒の洋はすでにソファに座っていた。
美香の姿を見ると、立ち上がり礼儀正しく挨拶を交わす。
美香は洋の対面に腰を下ろしながら、
「えっと、それでどのへんが判らなかったのかな?」
と問い掛けた。洋は本を取り出し、
「ええ、ここなんですけど」
と、美香の前にページを広げた。そこには、外国人の男女が睦みあっている、
無修正の写真が大きく掲載されていた。男も女もその性器を剥き出しにしている。
「なっ、なんですか!これは!洋君、あなたふざけないで!」
無垢な処女ではない。経験は少ないもののSEXの快感は知っている。
だが、学校で、しかも年下の男子生徒にいきなりこんなものを見せ付けられては、パニ
クになるのは当然だろう。教師としての経験を積んでいたなら、冗談などで軽くいなすこともできたろうが、教育実習生、中身は女子大生に過ぎない。
顔を赤らめて立ち上がる美香の背後でドアが閉まり、鍵が掛けられる音がした。
驚いて振り向く美香に、洋と同じクラスの生徒達が5人、にやにやと笑いかける姿が見えた。パニックが恐怖に変わる。
「あ、あなたたち・・・なにを・・・」
逃げ出そうとする美香を生徒達が取り囲む。腕が掴まれる。振り払おうとするが、年下とはいえ男の力には敵わない。ましてや6対1だ。それでも必死に逃げようと暴れる美香に、洋が言った。
「生徒のストレスと取り除くのも教師の役目なんじゃないですか?」
「え?」
一瞬、ひるんだ美香の隙を見逃さず、他の男子生徒が美香の腕を絞り上げ、後ろ手に縛り上げる。手の自由がなくなったところで、床に転がされる。
「キャッ!」
この部屋は教室とはちがって、薄いカーペットが敷き詰められている。
「止めなさいっ!あなたたちっ!こんなことをして、モグッ!」
男子生徒の手で口を塞がれてしまい、最後まで抗議の言葉を発することができなかった。
